NO.487 「水の話」・・・「水からの伝言」じゃなく、「1kgの牛肉を生産するのに必要な水は約20トン」=水輸入大国日本について。
「水の話」をする前に・・・。
14日朝の「岩手・宮城内陸地震」、マグニチュード7.2、震度6強。
被災された皆さんのお見舞い申し上げると共に、政府が万全の支援体制で臨むことを求める。
この地域の活断層は、政府の調査では「地震が30年以内で発生する確率はほぼ0%」という評価だった。福岡西方沖地震もそう、不意打ちだった。日本では、最早いつでもどこでも、大型地震が起きる可能性があるということだ。不意打ちにも備える、早急な見直しが求められている。
近所のほんのちっぽけな田んぼ。青々と。
さて、これも地球の話だが、今日は「水の話」。
・・・ネットの一部で騒がれたアホな話ではありません。
このところの雨で、稲の緑も増した。
瑞穂の国日本は、地理的にも地形的にも豊かな水資源に恵まれている・・・と思い込んできた。
大変な誤解であり、しかも日本は世界の水資源を「荒らしている」ということも・・・。
地球温暖化の中で、水資源の枯渇や水資源をめぐる紛争も起きている。
しんぶん赤旗に「にちよう特番」という特集がある。今日はそれを参考に書いてみる。
世界保健機関によると、主な国の国民一人当たりの水資源量(年間に利用可能な水の量)は、
日本が3360トン(336万リットル)で、トップクラスのカナダ、ノルウェー、ニュージーランドなどに比べると約30分の1、ベトナム、アメリカ、オーストリアなどの4分の1・・・と、意外にも世界でも少ないほうだ。もちろんもっともっと少ないサウジ、クウェート等の国々もある。
しかし私たちに日本人が使っている水はそれだけではない!
農産物や畜産物の生産には大量の水が使われている。
例えば、牛肉1トンキロ生産するのには約20.7トンの水(直接飲む水だけではなく、飼料の穀物を作る水も含まれる)、豚肉は5.9トン、鶏肉は4.5トン・・・大豆は2.5トン、小麦は2トン、トウモロコシは1.9トンだそうだ。(訂正記事が出ました。トンではなくキロだそうです。すごい量の水ですね。)
ということは、食料の6割を輸入に頼る日本は、世界最大級の水輸入大国ということだ。
東大生産技術研究所・沖大幹教授らは、仮想水量(本来日本でこれらの食料を生産すれば使ったと仮定した水の量)の試算をしている。その量は640億トン。なんと総水資源使用量の3分の2に相当するという。これって、水も3分の2は輸入に頼っているということか。
後は丸写しで、沖教授の話。
ぜひ知っていただきたいのは、食料生産には、こんなに水が必要なんだということです。
水が足りないということは、のどが乾くという前に、おなかが減って困るという問題なんです。
水と食料は裏腹の関係だと理解して欲しいと思います。
日本は食料自給率が39%で、大量の食料とそれに伴う水を海外に依存しています。
水不足から海外で食料生産が落ちると、それがすぐ日本の輸入食料に影響を及ぼすことになります。
オーストラリアの干ばつをきっかけにした小麦価格の急上昇は、今日本の食料価格に影響しています。
私たちは、海外の水資源にも気を配らなければ成りません。
アジアやアフリカで、水が足りないゆえに安定的な食糧生産ができない国々に援助することも大事でしょう。

手前は休耕田。
重機もない時代にどんなに苦労して耕したことか。
ここ数十年、日本のあっちこっちで農業がつぶされ田んぼや畑がつぶされてきた。
大企業の輸出を拡大するためにそれとの調整のために、自民党政府が推進した「農産物輸入自由化」。(主に対米関係で)
そして、いまや食糧自給は39%。
そう、何かあればのどは乾かなくても、腹が減って飢え死にするというのが日本の食料自立度。
ランキングー!

↓ ↓


- 関連記事
-
- NO.1457 飢餓人口10億人 食料主権の確立、自給率向上を (2009/11/17)
- NO.1400 志位さんに大拍手!「時代は大きく変わった」?ものですね。 (2009/10/09)
- NO.604 「私はコレで大臣をやめました」(太田誠一) (2008/09/20)
- NO.603 太田農水相、じたばたもしないで投げ出し! (2008/09/19)
- NO.602 米の自給率を上げ農家を守るのは政治の役目。 (2008/09/19)
- NO.560 国民よ、もっとやかましく言おうではないか! (2008/08/13)
- NO.489 日本農業の底力を発揮し、国際貢献を。 (2008/06/17)
- NO.487 「水の話」・・・「水からの伝言」じゃなく、「1kgの牛肉を生産するのに必要な水は約20トン」=水輸入大国日本について。 (2008/06/15)
- NO.277 餃子と食の安全と、農業と親父。 (2008/02/06)
2008.06.15 | | Comments(7) | Trackback(1) | ・食と農業問題
