NO.599 「敬老の日」に考える・・・姥捨て山医療制度は廃止せよ!
どうでもいいことのようだが、「敬老の日」と「老人の日」とはどう違うんだ?
(昨日の記事:NO.598 自民食堂には「消費税増税定食」しかない。が、NPJ「お薦めブログ」で紹介されました。関係者のみなさん、ありがとうございます。実は最近知りました。これで4記事目です。)
老人福祉法では9月21日が「老人の日」、「国民の祝日に関する法律」では、9月第3月曜日が「敬老の日」ということらしい。ただそれだけだが・・・。敬老記念日がある国というものは世界でも珍しいらしい。
ラジオで、とても80歳には見えないおばあさんに「若さの秘訣は?」と聞いたら、「わがままが一番!」と返ってきたという話が流れていた。安倍シンゾウや福田ヤスオなどは長生きするだろうな。いや小泉ジュンイチロウのほうがもっとわがままだったかな?
ま、くよくよするなとはよく言うからそういう意味だろうけど。
敬老の日の起こりは、敗戦直後に兵庫県野間谷村(現在の多可町)で、高齢者に敬意を表し、その知恵や人生経験を学ぼうと設けたところにあるそうだ。子どものころは、部落が総出で公民館に集まり、60歳になったおじいさんおばあさんをお祝いしたものだった。(あのころは60歳といえば、ホントにおじいさんおばあさんだったよな)
ところで、老人医療を日本で始めて無料にしたのは岩手県の沢内村(現・西和賀町)。
70年代、革新自治体による老人医療無料化が進み、遂に国の制度となった。
1969.12
革新美濃部知事の下、東京都で「老人医療無料化」を実現
1970年代初
老人医療無料化、革新自治体を中心に全国に波及
1973.10
福祉元年 「老人福祉法の改正」で老人医療無料化の法制化
1981.4
第二臨調・行政改革 土光会長・中曽根長官
1982.11
中曽根内閣発足 サッチャー・レーガン・中曽根路線
マスメディアを臨調側に取り込み、プロパガンダ機関として活用、現在も!
1983.2
老人保健法施行 一部負担金の導入 この法で老人医療を有料化しコントロール
1984.10
健保本人1割負担導入(健保本人10割給付崩される、それまでは窓口負担はタダだった。)
少子高齢化、高齢者医療費の増加、老人の社会的入院などのキャンペーン
1990年代通
老人医療の一部負担金のさらなる増額
老人医療の有料化が問題になった1983年の国会で、村立沢内村病院の増田進院長は国会で次のように述べている。
「お年よりは自分が医者にかかるぐらいなら、孫や家族のためにお金を使いたいと我慢をする。(死亡診断書をもらうために)死んでから病院にかかるのが普通だった」
沢内村の教訓
沢内村は、高齢者医療の無料化を通じて、「一言で言うと、村が明るくなった」(増田院長)という村を作った。無料で安心して医者にかかれると、病気の早期発見がすすみ、お医者さんに身近に接することでお年寄りの健康への自覚も高まって行き、その相乗効果で遂には、医療費も少なくなっていった。高齢者医療制度への貴重な教訓だ。
しかし、この1980年代の第Ⅱ臨調を司令部にした、政府財界の猛烈な巻き返しが「少子高齢化、高齢者医療費の増加、老人の社会的入院などのキャンペーン」とともに始まった。
「老人福祉に金を使うのは、枯れ木に水をやるようなものだ」
「牛も乳が出なくなったら賭殺場に行く」
「長生きにはコストがかかる。出したかない人は早く死んだほうがいい」
と、大臣が暴言を吐きながら、老人医療の有料化と健保本人負担を導入した。
今日の後期高齢者医療制度の始まりはここにある。自民党政治の本音なのだ
大企業優先と軍拡の政治でかさんだ赤字財政を理由に、社会保障や福祉を切り刻んできたのだ。老人医療の有料化と健保本人負担を導入したのは、自公に他ならない。
増田院長が言うように、お年寄りがその優しさから、自ら医療から遠ざかっていたのだ。喜寿(77歳)の人たちが生まれた1931年は、日本が中国侵略戦争を始めた年。米寿(88歳)は、1920年、大恐慌の時だ。悲惨で野蛮な戦争の時代を生き抜き、戦後復興に身を粉にしてきたお年寄りに対し、この国のこの仕打ちはいったい何なのだ。
「あなたたちは、病気になりやすく医療費がかかりすぎるから、よそに行ってくれ。」
まさに”姥捨て山”・・・こんな自公政治は、今度の選挙できっぱりとケリをつけなければならない。お年寄りが安心して「長生きをして本当に良かった」と言える国にしなければ。
若い人たちはどうだろう。
内閣府の調査でも、7割の人が生活不安を訴え、特に30代から50代の人たちが「老後の不安」を訴えていると言う。安い稼ぎの中から、老後のために爪に火をともして蓄えをする。国が当てにならないから「自己防衛」に走る。
北欧の福祉先進国では、老後への蓄えなんてする人はいないそうだ。国に暮らしの安心、老後の安心の仕組みが作られているからに他ならない。
一人ひとり孤立して老後の心配をしても仕方ないじゃないか。
みんなで、生きる安心を国に積めばいいのだ。年金や医療や福祉が、安心して受けられる政治こそが、中心にすえられなければならない。・・・それを作るのは、主人公である国民意外にはないのだ。
「みんなが安心して暮らせるので、国が明るくなった」・・・そうひとことで言える国にするために、今度の選挙、どうしても自公政治の転換を図らなければならない。
与野党逆転とともに、大企業・財界にも、アメリカにもきちんと物申す、ブレない政党・日本共産党の躍進が必要だ・・・と、思います。
高齢者医療も含め、わが国の医療制度の流れをつかむために、「戦後スタートした、国民皆保険の医療制度の変遷」=過去ログNO.62 SICKOを観て・・・「この道 進入禁止!」・・・そのⅡを参考にどうぞ。
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html

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2008.09.16 | | Comments(0) | Trackback(2) | ・安心の医療を
