NO.67 「ひさの星」・いわさきちひろの絵本より
今日実習総括があった。
S君は、控えめなタイプで、話し合いのときなど引き気味だと、自分から言った。
みんな、あんまり積極的に積極的にと言うもんで、ちょっと考えた。
いわさきちひろの絵本に「ひさの星」というのがある。
ある村にひさという女の子がいました。
ひさは、物静かな子で目立たず、いつもいるかいないかのように、みんなの後ろにちょこんといるような子でした。
ある日、村に大雨が降り、男の子が川で流されかけました。
助かった男の子が泣きながら
「ひさが、ひさが」と叫ぶので、村人たちは、てっきりひさが川に突き飛ばしたと思い、ひさを懲らしめようと探すが、見当たりませんでした。。
落ち着いた男の子に話をよく聞くと、ひさが男の子を助けようとして川に流されたらしいのです。
そこで村人たちは、ひさをさがすが、とうとう見つかりませんでした。
その夜、空に新しい星がかがやいていたそうです。
村人たちは、その星を「ひさの星」と呼んで、手を合わせました。
というような話。
世の中には、声高に叫んで、前に出る人もいるが、そういう人に限って、困難な時には逃げ出すことがある。
目立たず物静かでも、芯のしっかりした人は、逆風にもぶれずに困難にも負けないものだ。
私は、学生運動に参加したり、労働組合づくりや、作業所作りに取り組んできたので、人の前に出て、声高にか叫んだりする役回りを演じてきた。
本当にどうしようもない困難に直面しても、揺れずぶれずにおれるだろうか。
私の中には、ひさへの憧れがある。
物静かで目立たないが、芯からの本当の強さがある。
「ひとそれぞれでいいんじゃないか。それぞれに自分の出し方があって。課題にきちんと向き合って、ぶれない確かな自分というものをもっていれば。人にはそれぞれの役回りというものもある。」
S君に、ひさの絵本の話をした。
- 関連記事
-
- NO.279 「今時の学生は・・・」と言うおじさん。 (2008/02/06)
- NO.157 「いじめについて」・・・囲炉裏塾報告 (2007/11/18)
- NO.127 「自分の感受性くらい」 茨木 のり子 によせて。 (2007/10/29)
- NO.108 「赤いノート」・・・・金八さんを観て (2007/10/19)
- NO.99 さわやかな青春短編集 (2007/10/14)
- NO.67 「ひさの星」・いわさきちひろの絵本より (2007/09/19)
- NO.52 学生実習受け入れ記 (2007/09/08)
- NO.9 囲炉裏塾で、若者のエキスを・・・! (2007/08/06)
- NO.4 出前道場 西日本短大編 (2007/07/31)
2007.09.19 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・道場日記・オッス!!
