NO.695 「官僚主敵論」と「植草一秀現象」・・・「世界の片隅でニュースを読む」のススメ。
私には、それほど論ずる力がありません。他人のフンドシで恐縮ですが、紹介です。
(数日前に書いて、アップしようかどうか、関係者に迷惑が及ばなければいいがと迷ったのだが、思い切ってアップします。もしご迷惑ならご一報ください)
民主党のいわゆる「官僚主敵論」は、真の「主敵」である財界・大企業の横暴な儲け主義を政治的に免罪し、国民の目をそらさせる極めて有害な「理論」だ。
口先では官僚政治を批判しながら、最近の国会での実際では、官僚の天下りを公認する「公務員法」の改悪に自公と合意し成立に手を貸したこともある。
それに関わり、かねがね植草一秀氏のブログシーンでの影響には危惧するものがありました。
これを真っ向から批判するブログがあります。
それは、世界の片隅でニュースを読むさんです。
私の、数少ないお薦め政治ブロガーの一人です。(ご当人は政治ブログではないと申していますが・・・)
秀逸で切れ味の鋭いエントリー群の中で、以下が今回のお薦めエントリーです。
部分的な引用では、ご本人の考えを網羅することは不可能ですので、是非直接リンク先に飛んでのご一読をお薦めします。
「小さな政府」を堅持する民主党と「植草一秀現象」より。
植草氏の最大の欺瞞は、自民党と同様に消費税増税を不可避であると誘導していることである。「最大の論点は、消費税増税の前に『天下り』に代表される特権官僚の利権を排除するかどうかなのだ」と言うが、それは要するに「利権」さえ排除すれば消費税増税の障害は存在しないということである。これはまさしく「歳出削減か消費税増税か」の二者択一しかないように錯覚させ、「本当の聖域」である大企業・富裕層へ応分の税負担を課すという選択肢を排除しているのである。
なぜだか私には全く不可解なのだが、「ネット世間」で「左翼」とか「リベラル」に位置づけられるブログには、このような「小さな政府」論者の植草氏をやたらと持ち上げる風潮があるようである。冤罪だか弾圧だかは知らないが、少なくとも私にはその政策論はとうてい受け入れられない。そしていみじくも植草氏がお墨付きを与えたように、民主党は依然として「小さな政府」路線を堅持しているのである。小泉政権の「構造改革」路線を批判しながら、民主党の政策を支持する矛盾にいい加減気付かなければならない。それがわからない者はもはや新自由主義者と同類である。
植草一秀氏に答えるより。
しかし、所得税や法人税や相続税のような直接税に手をつけないで所得再分配機能を強化することなど不可能である。累進強化を提示できない民主党に再分配機能の強化を期待はできない。また、最低賃金法や労働者派遣法の改正をめぐるこれまでの民主党の姿勢から「生存権の重視」を読み取ることもできない。とうてい民主党は「大きな政府」志向などとは言えないというのが私の見立てである。
「小泉政権の『構造改革』路線を批判しながら、民主党の政策を支持する矛盾にいい加減気付かなければならない。」
私も政治ブログシーンで不思議な矛盾を、上記のように見て来ましたが、世界の片隅で・・・さんのようなレベルで論ずるには力不足です。その中で、私なりに具体的な政策と行動の場面で、事実にもとづいて考えようと、問題を提起してきました。
ブログ間の論争は、なかなか難しく実らないものです。
読者一人ひとりの判断にゆだねるしかありません。
日本の政治を真に民主的に改革する道を誤らせる「官僚主敵論」は、乗り越えなければならない「理論」だと思い、ここに紹介させていただきました。
参考:過去ログNO.619 民主党政治の旗印「脱官僚支配」をどう見るか。
「官僚支配」の問題は、「政・官・財の癒着」構造の中でこそ、「機能」していることを見なければなりません。民主党は癒着の盟主「財」には眼を背けたまま。
過去ログ:NO.458 公務員制度「改革」法案・・・どこが修正か!
公務員の天下りを合法化する改悪法に、民主党が賛成した時の記事。いうこととやることが全く違う。「財」が絡んでくるとお手上げの民主党の事実。
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
いつもありがとうございます。
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2008.11.12 | | Comments(2) | Trackback(1) | ・政治一般Ⅱ
