NO.806 世論調査から見えてくるもの・・・「二大政党制」路線の陰り。
麻生丸が沈没寸前であることは、以下の世論調査の数字が物語っている。
そして、小沢逆転!と脳天気に喜ぶブロガーも少なくないが・・・。内閣支持率23.9%、異例の急落 TBS 12/8
麻生内閣の支持率半減21%…読売世論調査 読売新聞 12/7
毎日世論調査:内閣支持21%に激減 「首相に」 も小沢氏 毎日新聞 12/7
内閣支持率25%に急落 党首力で小沢氏が逆転 共同通信 12/7
【FNN合同世論調査】 内閣支持率急落、27・5%
「首相にふさわしい」 も小沢氏に軍配 産経新聞 12/1
内閣支持率31%に急落 日経世論調査 日経新聞 11/30
内閣支持22%、「首相適任」 小沢氏逆転 朝日世論調査 朝日新聞 12/7

しかし、それだけではないものが見えてくる。
麻生内閣がこれだけ支持を失えば、当然政権交代の対抗馬と目される民主党が伸びているはずだ。しかし・・・実は、民主党の支持の伸び悩みが今回の各社世論調査のもうひとつの特徴だ。
そういう解説をしている新聞はないけど・・・。
下表は「毎日」からだが、

民主の支持率減
自民の支持率が1%減だが、民主は3%減となっている。
「衆院選で勝って欲しい政党}でも、民主は2%減で、「その他の政党」が4%増だ。
「『自民か民主化』という二者択一の政権選択に飽き足りない心理が、有権者の中に広がりつつある」と述べている。
「読売」では、衆院選後の望ましい政権では「政界再編による新しい枠組み」33%がトップで、「自民党と民主党による大連立」25%がこれに続いた。「民主党中心」は21%、「自民党中心」は12%。
「有権者の約6割は『自民か民主か』の二者択一を超えた新しい政治を求めていることになる。」と述べている。
民主の国会対応への不支持
また、「読売」では、民主党の今国会での対応について「まったく評価しない」24.9%、「余り評価しない」34.3%で、6割近くが批判的だ。「麻生首相への失望は、今の政治全体への不満を拡大させた」という。
実際、政権交代を声高に叫び自公政権との”対決”を装う民主党だが、新テロ特措法延長案を第二次補正の提出の駆け引きに使うなど、「国民生活が一番」が「生活を守るのは公明党です」と読み間違えるような行動をし、政局に迷走している。・・・国民の視界もだんだん良くなってきたか、と思いたい友さんだ。
未曾有の失業時代を前に、共産党の志位ちゃんは大企業と直談判したり、政府に要請したりと駆けずり回り、社民党の瑞穂ちゃんも麻生に要請したりと、何とか派遣の首切りをやめさせようとしているときに。小沢君は何の動きも見せない。世論調査の数字もうなづけると言うものだ。(いやらしい奴は「読売」の数字だ、と言うかもね。もちろん数字はコロコロ変わるし、ある意味どのようにも出せるところがあるから、絶対ではないが)
大企業に物言えない民主党
まだ数字には出ないが、今、国民の暮らしを守るには大企業にしっかりモノを言うという政治が求められている。(そういう問題を提起する調査を、メディアはやれない)官僚や公務員にものを言ったり、ひどい場合は団塊世代にモノを言うことが肝心だとする流れさえある。
生存の土台となる雇用と労働の問題では、その分配以前のことが問われている。すなわち、分配の舞台からすら資本・大企業によって放り出されている。これにどう物言うのか。
次には税の問題。大企業は一円たりとも負担しない消費税増税には、きちんとモノが言えるのか。
そして、再分配にかかわる社会保障問題。・・・いずれも、国民の生活は大企業との対峙の中にある。
これらの問題で、民主党が、大企業に対峙し国民を守る立場に立ったことは見たことがない。
二大政党制へ「飽き足りなさ」
さて、10数年来の自民党の長期低落傾向に対し、自民党に変わる大企業中心の政権の受け皿が必要だった財界が太鼓を叩き笛を吹き、すべてのマスコミが踊り持ち上げてきた「二大政党政治」。ここに来て、見通しがかすんできてはいないだろうか?
「二大政党制」、即ち、大企業中心とアメリカにへつらうという基本路線をふしゅう(踏襲)する路線のなかに国民の暮らしの未来は見出せないと、国民は感じ出しているのではないか・・・と、期待して世論調査結果を読む友さんなのだ。
この国の選挙民はおめでたく、そのおめでたさには時々腹が立つとはいえ、少しづつ学習しているのではないかと期待したい。
このまま行けば、総選挙で自民が負けることはほぼ間違いないだろうが、民主党一人伸びても共産党が(社民党もしっかりがんばれ!)伸びないようでは、元も子もなくなるということだ。
その前に、もう自民党は浮き足立って、有象無象が政界再編に動いている。政界再編は自民党政治の”焼き直し”でしかありえないことは、細川政権以来の「非自民」や「野合」で経験済みだということを国民の皆さんは思い出して欲しい。
お付き合いついでにシャッターはこころで切れ!で、紅葉狩りでもどうぞ。
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いつもありがとうございます。
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2008.12.10 | | Comments(0) | Trackback(4) | ・二大政党制批判
