NO.815 たたかうしかない。
厚生労働省の調査でも3万人を超える派遣、期間工の首切りが予定されていると言う。実際はそんな数ではすまないだろう。
いすゞ自動車は契約途中の期間・派遣労働者を12月末に1500人全員切るという。
労働組合ができた。全日本金属情報機器(NMIU)労働組合。企業内組合が、労働者を守らない弱点を乗り越え、産業別労働組合が手をつなぐ。
「11月17日、突然の解雇通告でした。会社は、私たちを人間として扱っていない。黙っていたら泣き寝入りです。労組を立ち上げて闘うしかないと思った」・・・労組の委員長になった松本浩利さん(46)は言う。「会社の寮も追い出され、寒空に住む場所を失う仲間が大勢います。私自身、失業でアパートの家賃を払えなくなったらホームレスになるしかありません。命がかかったたたかいなんです。」
05年から、細切れの契約で不安を抱えながら働いてきた。
「今の仕事を続けたい。正社員に負けないぐらい仕事には自信があります」
「エンジンは、部品ひとつでも間違うと動かない。非正規の仲間は何百種類もの部品を頭の中に入れて組立作業をしています。みんな会社に貢献してきた人たちなんです。それを簡単に切り捨てるなんて許せますか」(以上、赤旗日曜版より)
記事に接して、自分を振り返る。
20代の後半から障害者作業所運動に転身した40才ごろまで、労働組合つくりに奔走した。
当時福祉職場には労働組合はなかった。愛と奉仕の精神で働くのが福祉の「従事者」とされていた。
家父長的な小規模経営の中で、園長や理事長ににらまれただけで首を切られ泣き寝入りするのはざらだった。
知的障害を持つ仲間たちと関わる日々。
自らの権利に無自覚な人間が、どうしてモノさえ言えない仲間たちの権利を守ることができようか・・・。労働者が大切にされない福祉職場で、お年寄りや、子どもたちや障害をもつ人たちの権利が守れるはずがない。
若さと正義感で、当時の日本社会事業従事者組合(日社労組=福祉保育労の前身)に入った。全国でもほんの数千人の産業別労働組合だった。県下で友人と2人で始めた。組合のくの字も知らずに。それから仲間作りに走り回った。自分のアパートに一本の電話を引いた。ここが連絡先だった。
まもなくどうにか組織ができ、小さな県支部の委員長を引き受けた。解雇の相談が入る。仕事がひけるとバイクで、1時間も高速を走りオルグに入る。夜中を過ぎてアパートに帰り、次の日も仕事が終わるとまた飛んだ。
初めての団交。やせても枯れても委員長だと下っ腹に力を入れた。
地域の労働者に共闘組織を作ってもらい、自転車操業で学習しながらの活動だった。電話代も交通費もすべてわずかな給料をつぎ込むしかなかった。
福祉職場の労働組合は、当時は、すべて争議から始まった。賃上げどころか、いじめられたときの駆け込み寺だった。それだけ無権利で前近代的な遅れた職場だった。組合員が増えると言うことは関わる争議が増えることであった。
大変ではあったが、きついとかいやだと思ったことはない。よくも、経験もないのにやれたと思う。学べる先輩たちのたたかいの足跡があったことは当然だが、・・・そこには、生身の生きた人間がいたからだと思う。仕事を愛し、一生懸命働く仲間達を見て励まされた。仲間達と共に苦労しながら心を通わせ、労働者として人間として成長し合える充実感があった。真っ直ぐに生きようとする多くの労働者に出会い、自分を育ててもらった。
一口に3万人とか、1400人とか言う。
そこには顔も違い、思いも違いそれぞれに自分を生きようとする、生身の一人ひとりの人間がいる。
日曜版の記事のタイトルは、「寒空にホームレス たたかうしかない」
起ち上がった仲間たちに、心から激励と連帯の拍手を送りたい。
儲け第一主義の大企業の身勝手に、かけがえのない一人ひとりの人生が、未来ともども切り捨てられてなるものか!人間はな、人間とはな、人間とは何物かを見せ付けてやらねばならない!
たたかいが、燎原の火のように広がり、人間の尊厳を守る連帯が広がることを願い、自分の足場をしっかり守りながらたたかいたいと思う、今日このごろだ。

昨夜は、蕎麦打ち忘年会。
いや、私は場所を提供し、蕎麦打ちを教えて、皆さんで楽しんでもらう役。
10名ほどで、美味しい、楽しい・・・囲炉裏を囲んで、喜んでくれた。
人が飲む横で、じっと我慢の苦痛に耐えておもてなし。
11時過ぎに、「お疲れ様。どうぞよいお年を」の挨拶。帰宅はとうに午前様。
今日は、私たち陶友の忘年会だ。
仲間たち、親御さんたち、応援団の皆さんと職員。
15時からエンドレス・・・、延べ80名ぐらいになりそうだ。
飲むぞ! 今日は。
お付き合いついでにシャッターはこころで切れ!で、紅葉狩りでもどうぞ。
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http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
いつもありがとうございます。
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2008.12.13 | | Comments(3) | Trackback(4) | ・雇用と労働問題Ⅱ
