NO.835 社会保障費毎年2200億円削減問題は、どう決着したか。
社会保障費毎年2200億円削減問題は、どう決着したか。
20日に公表された来年度予算財務省原案は、社会保障費削減 を230億円に“圧縮”した。
政府は、表向きは、「毎年2200億円を削減する路線」の旗をかかげつつも、国民の強い批判と怒りの前に、実質の削減幅は230億円に“圧縮”せざるをえなかった。
小泉純一郎内閣時代に決められたのが、「2200億円の削減路線」。
高齢化などによる医療・年金・福祉予算の「自然増」分をも削る強引なやり方が国民の批判を浴び、政府・与党内からさえも、「削減路線は限界」との声が公然と上がってきた。
無視しがたい世論を前に、政府は、社会保障財源そのものを拡充することはせずに、一時しのぎの財源を当てることにした。その財源探しも迷走だった。
迷走の後の継ぎはぎ
はじめは「たばこ増税」で1000億円程度を捻出しようとしたが、「取れるところから取る」という安易なやり方に批判が集中し、すぐに断念。代わって、年金特別会計の「埋蔵金」から1320億円をひねり出し、それでも不足する分を道路特定財源から60億円回すという、つぎはぎだらけの財源確保策となった。
その結果、社会保障費自然増分の削減幅は230億円に圧縮されたというわけだ。その分は後発医薬品の使用促進によってまかなうらしいが。・・・どうしても「削減方針」だけは変えないというこだわりの結果だ。
社会保障費の年2200億円の抑制の見直しを変えない限り、一時しのぎのやり方は、次の年に削減額の拡大という形で、ツケとして回ってくるに違いない。
「削減圧縮」に使われる「埋蔵金」も一時的な手当てにすぎず、「埋蔵金」の先には「恒久財源」として消費税増税の路線がはっきりしている。
社会保障予算は02年以来削減され、今や当時に比べ年間1兆6200億円削減という規模になっている。
継ぎはぎ、一時しのぎの対応を余儀なくされた事実は、「2200億円削減のシーリング(概算要求基準)」そのものの破綻であり、この枠組みの中ではまともな、医療や介護、年金などあらゆる社会保障や福祉ができないことを物語っている。
二つの聖域のメスを入れてこそ
しかし、自公政権にはこの行き詰まりの前には迷走しかない。今回の予算作りの迷走は、自公政権の「視界」に基本的な問題がある。彼らの視界には、やっとこさの「埋蔵金」しか見えない。(埋蔵金を、国民の暮らしのために取り崩して使うこと自身には、反対というわけではない)
つまり、年間5兆円に上る軍事費と、大企業・大資産家への優遇税制は「視界」にないのである。この二つを聖域にして、次には国民の懐から消費税増税などという政治は、許されてはならない。
批判の高まりの中で選挙を控えて、「削減路線」をごまかす政府・与党のやり方は、国民の望むほうとは正反対にあると言わねばならない。
お付き合いついでにシャッターはこころで切れ!も、よろしく。
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2008.12.23 | | Comments(0) | Trackback(2) | ・麻生政権
