N.928 早朝から「徘徊」するおばあちゃん・・・。
新聞配達が終わろうとする5時30分頃、路地から出ようとして一時停止する車のヘッドライトに、杖をついた老婆が映し出された。「どげんしたとですか」と聞くと、「道が分からんようになった」とのこと。
事情はすぐに合点した。車に乗せて、残りの2部を配達し、家を探すことにした。幸い、そんなに寒い朝ではないが、手を握ると冷たい。どれだけの時間さまよっていたのだろうか。急に何かを思い出して未明の外に出かけようとしたのだろうか。
名前は、杖に貼ったシールで分かった。80歳を超えているだろうか?「そんなにはいってない」と言う。ちょうど80歳だと。住所と電話番号が分かるものがないかと、肩にかけているポシェットを見せてもらうが、「何もはいっとらんよ」。
言われる神社や橋の所に行くが、その先が分からない・・・。停車する先々で看板の字を読んで、「どうしたんだろう・・・」と色々とつぶやいて思い出そうとしている。「(記憶が)出てこんですもんね」ともいう。明るくて、時間があればもう少し一緒に探せたのだが、そろそろ娘を学校に送り出さなければいけない。弁当を作ってあげる約束をしていた。朝ちょっと背中を押して励ましてやらないと・・・。
40分ほど探したが、結局分からずに、110番することにした。パトカーを待つこと30分。二人の警官が来て、私には何も聞かずに「ご苦労様」と言うだけで、「さあ、おばあちゃん家に帰ろうね」という。 え?・・・私が、経過を説明しようとすると、「家は分かってますから、昨日昼間も保護したばかりです」とのこと。とりあえず、一安心。
福岡市の外れとはいえ、家々も多く、知らない人たちばかりだ。
わが作業所のある地域では、福祉関係の事業所や学校、商店街などが中心になり「ご近所応援団」をつくり、近所のこういう人たちをお互いに知り合い見守り、何かあったら早く探し出して連絡を取り合い、命の安全を確保しようという取り組みもしているが・・・。
人は沢山いても、みなそれぞれがお互いを知らない。いざという時に、助け合うこともままならない・・・。「ご近所応援団」のようなものが、地域地域に必要だなと感じた。
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いつもありがとうございます。
ランキングー

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2009.02.02 | | Comments(0) | Trackback(1) | ・ゆう楽庵つれづれⅢ
